「もしもし」明るい女性からの電話でこの婚活物語は始まった。
男の子3人のシングルマザーで離婚し3年半が経過し、やっと落ち着いた生活の中で
改めて家族らしい楽しい家庭が創りたいと埼玉 結婚相談所、齋藤企画に電話をくれた。
元夫は働いたり働かなかったり、時に暴力もあり、子供達から離婚を勧められたのだと話す。
40歳代の元気はつらつな彼女は、勤続20年の看護師さん。
児童扶養手当と自分のお給料で贅沢をしなければ生活は充分出来るので
経済的には心配はないとの事。高校、中学、小学生の男子ばかりで
食事や仕事で忙しくもあるが、子供たちが協力的で
何より穏やかな暮らしに改めて子供達が離婚を喜んでいるとか。
再婚の話も子供達からで、一挙に結婚に向けて彼女は気持ちにスイッチが入った。
昨今、会社を辞めたくない女性が多い中で
「国家資格があるし何処でも働けます。良い人なら良いんです」と、前向きな笑顔が印象に残った。
お子さん連れの再婚の為、何人かの男性をご紹介しても
イヤと言う事ではないのですが子供さん3人の親になる自信がないです…と
お見合い動き出しには少々の時間を要した。
そして、夜勤明けで出掛けた3回目のお見合いで、温厚爽やかな彼と出逢い
話し易さと優しさと温かさに惹かれたと言う。
彼女が一番苦労し一番望んでいた人柄だったし
一つ年下の彼は彼女の頑張る前向きな姿に好感を持ち守ってあげたいと思ったと話す。
交際は順調に進み、2人の恋は幸せいっぱいの儘、結婚を決めた。
その彼は、お見合い前から「僕、子供好きなんです」と話していたから
すでにその頃から赤い糸に結ばれていたのかも。
そして、5回目のデートからは子供達の都合にも合わせて、遊園地やハイキングに出掛けて楽しい思い出が増えた。
自然体で動き出した良縁は、子供達の春休みを利用しての、親子の大移動となった。
引っ越し業者はお金が掛かるからと、埼玉県鴻巣市から栃木県佐野市に
軽トラックをレンタルしての何往復も繰り返し、そのすべてが楽しくて仕方がなかったとの報告。
一か月後、転居のお知らせ葉書に「来週は、父親参観日です」と一言書き添えてあり
その後の電話では、息子たちの成績の良さを「自分はこんなに頭が良くなかった」と
嬉しそうに話す彼は新米だがすっかりパパ。
幸い彼の職場は栃木で、転職せず、子供達も部活等に張り切り
彼女はすでに近所の病院で勤務している。